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メルマガ2016.7.29

■PE共済会 メールマガジン【 第10号 】ズバリ!保険を設計してみました

PE共済会事務局の藤原です。 今月は、古川先生の専門分野「ライフプランニング」についてのお話です。
難しい内容ですが、いつも通り分かりやすく解説して下さっています。 今回も最期まで読んでいただけたら幸いです。

ズバリ!保険を設計してみました
~サラリーマン氏とフリーランス氏の比較~
ファイナンシャルプランナー 暮らしのお金の保健室 古川 みほ

ファイナンシャルプランナー 暮らしのお金の保健室の古川みほです。都内では蒸し暑い日と涼しい日が交互にやってくるような毎日です。建物の外と中の温度差も、これからますます開いてくることでしょう。体調管理には十分気をつけたいですね。
さて今回は、「サラリーマンとフリーランスでは、こんなに保険が違うんだ!」ということを数字で体感していただきたいと思い、保険を設計して比較してみます。
※今回の設計のために設定した条件や貯蓄残高などの詳細はメルマガの終わりにまとめて掲載しております。条件設定により保険の設計は大きく変わりますことをご了承ください。

< 収入条件 >
①サラリーマンもフリーランスも税引き前の年収850万円とした。
 比較のため、収入は65歳まで増減せずとした。
②サラリーマンは65歳で退職し、退職一時金を1,500万円受け取る。
③フリーランスは75歳まで仕事を続けるが、65歳以降の収入を段階的に減額した。
対象者 生涯収入 公的年金収入
(40歳男性の平均余命82歳まで)
サラリーマン本人 22,750万円 4,587万円
フリーランス本人 27,370万円 2,016万円

「結論」
フリーランスの保険料はサラリーマンより大幅アップ!
ただし、PE共済会加入により、保険料の1/3を節約出来ました♪

シミュレーションの結果

設計パターンは多数考えられますが、今回は次のとおり設計しました。

1.サラリーマン 月額保険料 計6,000円
<設計した保険>
・ 定期保険   保険金額500万円  保険料払込期間・保障期間55歳まで
  月額保険料 約2,000円
・ 収入保障保険 保険金額月15万円  保険料払込期間・保障期間55歳まで
  月額保険料約 4,000円

以前のメルマガやフォーラムでもお伝えしたとおり、サラリーマンが加入している厚生年金制度から遺族厚生年金が支給されるため、今回の設定では大きな保障は不要という計算になりました。医療保険やがん保険も加入せずとしました。

2.フリーランス 月額保険料 計43,500円
<設計した保険>
・終身保険   保険金額500万円  保険料払込期間・保障期間ともに終身
 月額保険料 約9,000円
・定期保険   保険金額1,000万円  保険料払込期間・保障期間80歳
 月額保険料 約6,000円
・収入保障保険 保険金額 月12万円  保険料払込期間・保障期間70歳まで
 月額保険料 約7,500円
・所得補償保険 保険金額 月50万円(就業不能より60日免責)
 保険料払込期間・保障期間70歳まで
 月額保険料 約18,000円
・がん保険(悪性の場合のみ、診断給付金のみ) 保険金額100万円
 保険料払込期間・保障期間 終身
 月額保険料 約3,000円

フリーランスの場合、存命で働けない場合も亡くなった場合も、サラリーマンに比べて公的保障薄いため自分で保障を準備しなくてはなりません。就業不能期間が長引くほど貯蓄も家族の関係も悪化しがちです。家族の精神衛生保守のためにも、バックアップは講じておきたいものです。とはいえ、保険料にとても大きな差が生じてしまいました。 せっかくなので、PE共済会を利用した場合のフリーランスの保険料も試算してみました。

フリーランス 月額保険料 計29,350円(上記②との差額 月額14,150円)
<設計した保険>
・終身保険   保険金額200万円  保険料払込期間・保障期間ともに終身
 月額保険料 約4,000円
・定期保険   保険金額800万円  保険料払込期間・保障期間80歳
 月額保険料 約5,500円
・収入保障保険 保険金額 月12万円  保険料払込期間・保障期間70歳まで
 月額保険料 約7,500円
・PE共済会  月額保険料 12,350円(40歳~70歳まで加入した場合の平均共済会費)
・所得補償保険 保険金額 月50万円(就業不能より30日免責)
・生命共済(65歳までの定期保険に該当) 保険金額600万円
・がん共済(65歳までのがん診断給付金に該当)

PE共済会に入会することで節約できる保険料は月14,150円、65歳までの累計額は350万円近くになりました。毎月15,000円弱の違いの積み重ねは、将来の貯蓄残高にも大きく影響します(メルマガ下の方の「年齢ごとの貯蓄額比較」をご参照ください)。
なおPE共済会の入院日額手当は、配偶者やお子さんが入院した場合でも加入コースによって10,000~16,000円が最長180日まで給付されます。配偶者が月額3,000円の保険料で医療保険を契約するなら、節約額はもっと大きくなります。
いかがでしたか?

今回は比較のために収入増減が無いものとして計算しました。実際、情報通信業における平均的なサラリーマンの賃金カーブはおよそ47歳をピークに下降します。フリーランスも体力知力的に同じ年収をいつまでもキープすることは、並大抵のことではないでしょう。とはいえ、現実的な賃金カーブや収入の増減を考慮しても、必要な保険金額は変わるにせよ、トレンドは試算と大きくかけ離れることはありません。

十分な貯蓄があれば保険は不要です。しかし、本人は十分な貯蓄額と思っていても、全く十分でないケースに私は過去何度も遭遇しております。貯蓄型の保険の方が掛け捨て型よりおトクだろうと思い込み、保険を契約してしまったために家計が破たん寸前というケースもここ5~10年で急増しています。心当たりのある方はファイナンシャルプランナーに相談されることをおすすめします。

シミュレーションの前提

退職年齢、退職金、65歳以降の収入以外は同じ条件で計算しました。(※2016年年末時点)

<プロフィール>
世帯主:40歳男性 配偶者:35歳女性、専業主婦  子ども:5歳、3歳

<年間収入>
世帯主:年収850万円(税引前)
※比較のため、65歳まで年収同額(増減せず)としました
ただしフリーランスは65歳以降の収入を段階的に減額しました
配偶者:40歳よりパート 年収120万円(税引前)
児童手当も収入に含めて計算した

<退職年齢>
サラリーマンは65歳、退職一時金は1,500万円(インフレ率考慮せず)
フリーランスは75歳
妻の退職年齢は60歳

<年間支出>
生活費:月17万円
※末子が大学卒業後、生活費は7割に減額
世帯主死亡後の生活費も7割に減額
家 賃:144万円
※月12万円。更新時の敷金および礼金は考慮しないが、家賃は物価とともに値上がりするとした
子ども:幼稚園は私立、小学校から高校まで公立、大学は国公立の学費まで親が支出
学費は地域性を考慮せず、総務省家計調査による全国平均値を使用
車購入:7年ごとに150万円(世帯主75歳時まで)
車維持:毎年20万円
帰 省:毎年15万円(世帯主50歳時まで)
旅 行:2年ごとに20万円(世帯主70歳時まで)

<現在の貯蓄額>
普通預金:159万円
定期預金:163万円
投資信託:77万円
※使途不明金は発生しないとして計算

<万一の場合>
世帯主の葬儀費:189万円
遺族の予備資金:直前の生活費の6カ月分
配偶者の存命期間:厚生労働省公表による平均余命
配偶者の収入:年収300万円(社会保険加入)

<その他>
貯蓄の運用率、物価変動率は共通の利率を使用

【 年齢ごとの貯蓄額比較(保険契約後) 】

世帯主年齢 40歳 50歳 60歳 70歳 80歳 妻90歳
サラリーマン 616万円 2,822万円 4,646万円 7,014万円 6,714万円 6,393万円
フリーランス 515万円 1,683万円 2,490万円 4,606万円 3,777万円 339万円
PE共済会加入 532万円 2,863万円 1,874万円 5,164万円 4,468万円 1,221万円

会社員は厚生年金保険料や健康保険料の半分を会社が負担していますし、配偶者や子どもを扶養家族にすることができます。一方フリーランスは配偶者の国民年金保険料や家族全員分の国民健康保険料を負担します。生命保険の保険料も大きく異なります。これらの差が貯蓄に違いを生み出しています。

【 世帯主が他界された場合の遺族の貯蓄残高比較(保険契約後) 】

世帯主年齢 35歳 45歳 55歳 65歳 90歳
サラリーマン 1,012万円 3,432万円 3,417万円 4,002万円 308万円
フリーランス 2,016万円 2,703万円 3,763万円 3,795万円 159万円
PE共済会加入 2,016万円 3,509万円 3,320万円 4,124万円 159万円

【 必要保障額比較 】
現時点で世帯主が亡くなった時、公的年金制度からの遺族年金、貯蓄、家族の収入を合わせてもなお、いくらのお金が不足しているかを必要保障額といいます。必要保障額ぴったりの死亡保険金を準備するのが理想です。今回もできるだけ保険料の無駄が出ないように設計しました。 お子さんは大学卒業まで、配偶者は平均余命までの生活費等の不足額を考慮した各年齢時の必要保障額は次のとおりです。

世帯主年齢 40歳 50歳 60歳 70歳
サラリーマン 3,806万円 1,759万円 不足なし 不足なし
フリーランス 6,665万円 5,042万円 3,005万円 608万円
PE共済会加入 6,665万円 4,869万円 2,650万円 63万円

【 参考 】
※保険料は保険会社により異なるため概算

①サラリーマン  月額保険料 計6,000円
・定期保険    保険金額500万円  保険料払込期間・保障期間55歳まで
         月額保険料 約2,000円
         保険金を受け取れる死亡時期が期間限定なので、保険料が割安です。
・収入保障保険  保険金額月15万円  保険料払込期間・保障期間55歳まで
         月額保険料約 4,000円

定期保険の一種ですが、亡くなったときから保障期間終了まで毎月定額を受け取れます。年々減少する必要保障額に合わせて設計しました。

ケガや病気で働けない場合には健康保険から傷病手当金(さらに健康保険組合によっては付加給付)がありますし、貯蓄も十分なので、医療保険やがん保険は加入せずとしました。

②フリーランス 月額保険料 計43,500円
・ 終身保険   保険金額500万円  保険料払込期間・保障期間ともに終身
         月額保険料 約9,000円
・ 定期保険   保険金額1,000万円  保険料払込期間・保障期間80歳
         月額保険料 約6,000円
・ 収入保障保険 保険金額 月12万円  保険料払込期間・保障期間70歳まで
         月額保険料 約7,500円
・ 所得補償保険 保険金額 月50万円(就業不能より60日免責)
         保険料払込期間・保障期間70歳まで
         月額保険料 約18,000円
・ がん保険(悪性の場合のみ、診断給付金のみ) 保険金額100万円
         保険料払込期間・保障期間 終身
         月額保険料 約3,000円

終身保険は定期保険や収入保障保険に比べて保険料(掛け金)が高い保険です。期間限定で亡くなった場合の定期保険と異なり、一生涯保障の終身保険の保険金は必ず受け取れるからです。

【 フリーランスITエンジニアがPE共済会に加入した場合 】

③フリーランス  月額保険料 計29,350円(上記②との差額 月額14,150円)
・ 終身保険   保険金額200万円  保険料払込期間・保障期間ともに終身
         月額保険料 約4,000円
・ 定期保険   保険金額800万円  保険料払込期間・保障期間80歳
         月額保険料 約5,500円
・ 収入保障保険 保険金額 月12万円  保険料払込期間・保障期間70歳まで
         月額保険料 約7,500円
・ PE共済会  月額保険料 12,350円(40歳~70歳まで加入した場合の平均共済会費)
・ 所得補償保険 保険金額 月50万円(就業不能より30日免責)
・ 生命共済(65歳までの定期保険に該当) 保険金額600万円
・ がん共済(65歳までのがん診断給付金に該当) ほか

次回は公開相談をそのまま記事にする予定です。お楽しみに!

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