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メルマガ2017.4.28

■PE共済会 メールマガジン【 第19号 】「おっと困った! 今年収入増えそうだ」 ~フリーランスITエンジニアのFP相談(ほぼ)実録~

こんにちは。PE共済会事務局の藤原です。今回は、PE共済会に加入しているプロエンジニアさんのFP相談ほぼ実録をお届けします。
今年は収入が大幅アップするため、どのような節税をしたら良いのかというお悩みです。現在加入している小規模企業共済に加え、さらに何かを始めたいということでご相談に来られました。
メルマガをお読みくださっているみなさまにも共通する話題だと思います。ぜひ参考になさってください。

「おっと困った! 今年収入増えそうだ」
~フリーランスITエンジニアのFP相談(ほぼ)実録~
ファイナンシャルプランナー 暮らしのお金の保健室 古川 みほ

登場人物

■相談者:フリーランスITエンジニアA氏(首都圏在住、40代独身男性)
(以下「A氏」)

■同席者:PE共済会 藤原
(以下「藤原」)

■ファイナンシャルプランナー 古川
(以下「FP」)

◇◆ 相談内容 ◆◇
個人型確定拠出年金と国民年金基金のどちらに入ったら良いか
FP
さて、個人型確定拠出年金(以下、「iDeCo」)と国民年金基金(以下、「基金」)のどちらに入ったらいいだろうか、と事前にうかがいましたが?
A氏
現在小規模企業共済に月7万円の掛け金で、限度額いっぱい加入しています。実は今年度、年収が100万円近く増える見込みなんです。それで、個人型確定拠出年金か国民年金基金に加入して節税しようと考えています。
FP
年収が増えるのは嬉しいけれど、その分税金が増えてしまうのはフリーランスITエンジニアとしては悩ましいところですね。 100万円も増えるということですから、何か大きいお仕事が入ったんですか?
藤原
新しい契約だけでなく、Aさん、単金が上がったんでしたね。
FP
Aさん、優秀でいらっしゃるんですね。クライアントさんも喜んでおられるでしょうね。
ところで、iDeCoと基金について、Aさんご自身ではどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
A氏
今年は収入が増えるといっても、たぶん来年くらいまでは大丈夫だとは思うんですが、なんせフリーランスITエンジニアなので、いつ収入が激減するかわかりません。なので、掛け金をずっと払い続けられるかどうかわからないわけで。そのあたりでどうしようかと。
FP
同じフリーランスとして、その気持ちよくわかります。
A氏
フリーランスになってからわりと早い時期に小規模企業共済をやっていたんですが、リーマンショックの直後に仕事がほんとになくなって、泣く泣く廃業届を出して小規模企業共済を脱退したことがあるんです。その後また開業届出して加入してますけど。
FP
あ~、それは辛いご経験でしたね。
A氏
両親が他界したので今一人暮らしなんですが、母が今の家に一目惚れしたこともあり、都市銀行で住宅ローンを組んで戸建てを買ったんです。住宅ローンの返済はあるわ、収入はないわで大変でした。当時、外貨FXで資産運用も積極的にやっていて、そこそこ利益も出していました。独身なのでリスクも取れますし。でもリーマンショック後は少し損失を出したので今はほとんどやっていません。投資信託は運用手数料分もったいないので好みじゃないです。結婚もしたいので、将来的には運用方針を見直す必要はあると思っています。
FP
なるほど。郊外の一戸建て付き独身男性というわけですね(笑) それにしても住宅ローン、よく組めましたね!フリーランスだとフラット35とか、ほんとに一部の住宅ローンに限られてしまいますが。
A氏
いえ、会社員の時に組みました。退職するほんの数年前です。
FP
なるほど。すでに住宅ローン控除の期間も終わっていて、小規模企業共済はめいっぱい。他に生命保険料控除とか個人年金保険料控除とかは?保険で貯蓄する時代ではないですが、節税のために、とか。
A氏
保険料控除はめいっぱいでも15万円ですよね。保険金はPE共済会だけで十分なので、保険は今のところ考えていないです。
FP
ご賢明な判断ですね。ちなみに寄付金控除は使ってますか?
A氏
いえ、よく知らないんです。
FP
では、そのあたりは今度PE-BANKの確定申告サポートされている方にでもお聞きになってみてくださいね。
FP
さて、お話をうかがっていて、私はiDeCoの方がAさんに合っているんじゃないかと思いました。理由は3つあります。
1つは、掛け金の最低額は月5千円で、年度に1回掛金額を変更できますし一時停止も可能であるという理由です。基金も掛金払込の一時中断ができますが、掛け金の最低額は1万円です。
FP
2つ目は、基金は受取時に年金としてしか受け取れませんが、iDeCoであれば一時金でも受け取れます。リタイアしてから受け取る場合はもちろんですが、フリーランスのメリットは生涯現役でいられること。
ただITエンジニアが今の収入を高齢になっても維持できるかはわかりませんよね。もしかしたら年金を受け取りながら、という選択になるかもしれません。その時に、年金収入の金額によっては課税額が増えてしまうこともありえます。 一方、一時金で受け取れば退職所得控除が使えます。受け取り時期も60~70歳までと選択の幅が広いですし。
FP
3つ目は、Aさんが金融資産運用に慣れておられ、リスクを取れる方だからです。iDeCoは金融機関によって運用商品は異なります。もちろん元本保証の商品は絶対1つはあります。
ただ、iDeCoにはご承知のとおりいろんな手数料がかかります。所得税率がめちゃ高い方を除き、元本保証の商品だけで運用しても、節税分より手数料分が高くなることもあります。だからといって金融機関が勧めるハイリスク・ハイリターンなアクティブ運用の投資信託ばかり選んでも、運用損が出るおそれも十分あります。
一方、基金は直接の元本割れは無いけれど利回りも期待できません。 Aさんは金融商品の扱いに慣れていらっしゃいますし、リスクともきちんと向き合える方ですので、商品選定もご自身でしっかりなさいますよね。
A氏
よくわかりました。私もiDeCoの方が自分に合っていると感じました。取り扱っている金融機関がたくさんあるので、手数料や取り扱っている商品をよく比較して選びたいと思います。
FP
そうですか、良かったです。あとは「お嫁ちゃん!」ですね。
配偶者控除と扶養控除ももれなくついてきますしね(笑)それからPE共済会からも、なんかもらえるんですよね。
藤原
ええ。結婚祝い金や出産祝い金、ありますよ。入院日額手当てはご家族も保障対象ですし♪
A氏
そうですね、頑張ります(笑)ちなみに「積立NISA」ってどうなんでしょう?
FP
では、いずれメルマガのネタにさせていただくということで(笑)
ファイナンシャルプランナーより

いかがでしたでしょうか。万人にとって良い商品が無いのと同様、同じ制度でも人によって向き不向きがあります。収入に波があったり、年齢で仕事が限られることもあるフリーランスITエンジニアのみなさまだからこそ、今だけでなく少し先を見据えて選択をしていただきたいと思います。 対談中、使用した「国民年金基金・確定拠出年金・小規模企業共済」3種の比較については、下記の表をご参考になさってください。なお各制度は変更されることがありますので、実際に検討される際には国民年金基金連合会などのホームページで最新の情報をご確認ください。

相談終了後

・・・終了後、相談体験について感想をいただきました。

ある程度下調べをしてはいましたが、先生に具体的に伺っている中で、どちらにするかはすぐに決まりました。
背中を押していただいた感じというか、相談に伺って良かったです。

私の個人的印象ですが、個人型確定拠出年金は、小規模企業共済を月額7万円かけてもなお、所得税率が2 0%(課税所得330万円)以上になるような人にはお勧めと思いました。(確定拠出年金の控除額の年間 最高額は81.6万円、小規模規模企業共済と合わせると年間165.6万円) 住民税の10%と合わせると、掛け金の30%以上が節税となりますので。
ただ、小規模企業共済は、廃業や、掛け金に応じた貸出制度など、60歳になる前でも、現金化する方法が あるのに対して、個人型確定拠出年金は60歳になるまで現金化する方法がほとんどないので、まずは、小 規模企業共済に加入で、それでもなお所得税率が高い人は、個人型確定拠出年金に加入した方がいいかなと思います。

【 PE共済会事務局からのお知らせ 】

今月もお楽しみいただけましたか?
今回ご相談者Aさんはさっそく口座開設の手続きをされたそうです。

また今回、お話の中に登場したPE共済会の「慶弔金制度」を少しご紹介いたします。 いわゆる冠婚葬祭の折り、お祝い金・お見舞金としてお支払いをしています。給付される条件は以下の内容です。

<慶弔金制度について>

❐ 結婚祝い金
共済加入者がご結婚された際、共済加入者に3万円をお支払いいたします。

❐ 出産祝い金
共済加入者に子が誕生した際、共済加入者に5万円をお支払いいたします。

❐ 死亡弔慰金
共済加入者の配偶者および一親等親族(本人と配偶者の両親と子供)がお亡くなりになった際、共済加入者に2万円をお支払いいたします。

※結婚祝い金および出産祝い金については、共済加入日から180日の継続加入実績がある方が対象です。

メルマガを見て「申請を忘れていた!」とお思いになった方は、申請期限がありますので、早めにお申し出ください。
なおご申請方法については、こちらをご確認ください。

次回のメルマガもどうぞお楽しみに。

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