PE共済会

HOME お知らせ

メルマガ2019.11.22

■PE共済会 メールマガジン【 第46号 】

<特集>FP古川みほの たのしい「マネ活」
男気溢れる長男プロエンジニアさんのお金の悩み
~両親の面倒はオレがみる! ~
(医療と介護費負担を抑える制度解説)
記事を読む
<特集>FP古川みほの たのしい「マネ活」
男気溢れる長男プロエンジニアさんのお金の悩み
~両親の面倒はオレがみる! ~
(医療と介護費負担を抑える制度解説)
記事を読む
PE劇場「Go!? Go!! アタリくん」
先日、アタリのプロジェクトを離れたばかりの元上司「モヨ太」とその同僚「サカシ」を誘って紅葉狩りへ。ここでも何やら事件のにおいが。。(まんが 百万 友輝)
記事を読む
ひらめき!脳トレクイズ
1分で解ける脳トレクイズ。あなたのひらめきでAmazonギフト券を当てちゃいましょう!
記事を読む
秋深し、頭をたれる稲穂かな。さて、明日は今年最後の祝日「勤労感謝の日」ですね。今回は土曜日にかかり残念がっているのは私だけではないはず。ですが、もともとは「新嘗祭」(宮中と全国の神社で行われる収穫祭)の日です。今年は天皇即位行事の関係で繰上がって行われましたが、この「大嘗祭」は奈良時代以前から続いている皇室行事です。
この関連で、嘗宮の儀が行われた大嘗宮の一般参観<11/21(木)~12/8(日)>と皇居乾通りの一般公開<11/30(土)~12/8(日)>が実施されるようですので、特別な年の紅葉を見に出かけてみてはいかがでしょうか。
今月のコラムは、若くして病気のお母様と看護するお父様を支えるプロエンジニアさんのお金の悩みを解決します。今月も最後までお楽しみください。
PE共済会 事務局 藤原
古川みほの楽しい「マネ活」
男気溢れる長男プロエンジニアさんのお金の悩み
~両親の面倒はオレがみる!~
こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの古川みほです。早速ですが、みなさんの親御様はご健在でしょうか?ご病気であったり、離れて暮らしているという方もいらっしゃることでしょう。
今回のご相談は、親御様の生活がプロエンジニアさんご自身のライフプランに大きくかかわっていることによるお金の悩みについてです。実際のご相談は多岐にわたったので、ポイントの1つであった「医療費と介護費の負担を抑えるために知っておきたい制度」についてご紹介いたします。年齢を問わず、兄弟姉妹が少ない方には特にご参考になるかと思います。
<今回のご相談者>
30才(独身・男性)になったばかり。現在は、首都圏の実家にてご両親と同居。
母親の病気を機にフリーランスに転身し、今年でプロエンジニア歴4年目。

<ご相談の概要>
普段から不要な支出に気をつけて、お金を貯めたい・増やしたいと考えているけれど、同居している両親の医療費支出が今後も増えていきそう。この先、お金をどのように割り当てていったらよいかわからない。

<ご相談のポイント>
医療費と介護費の負担を抑える方法を知りたい
両親の生活費援助で15万円、通院費3万円、親と弟の共済掛金、月額約22万円を支出している。親自身の支出もあるため、親の年金には自分はノータッチ。
日頃、母の世話をしてくれている父が、人工透析を受けることになりそうでもある。今後の医療費や介護費増で今のペースが壊れないか不安。 
1.医療費の負担を抑える方法
今回ご相談のプロエンジニアさんはお若い方ですが、40代後半くらいの方から徐々に増えてくる悩みの1つが、『医療費と介護費の負担』についてです。
保険適用となる医療を受けた場合の医療費は、国民健康保険の「高額療養費」制度により、収入によって決まる自己負担額を超えた分が払い戻されますし、入院前などに「限度額適用認定証」を入手しておけば精算時に自己負担分のみの支払いで終わりです。
高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額(※)が、ひと月(月の初めから終わりまで)で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。※入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。
(毎月の上限額は、加入者が70歳以上かどうかや、加入者の所得水準によって分けられます。)
※ )1つの医療機関等での自己負担(院外処方代を含みます。)では上限額を超えないときでも、同じ月の別の医療機関等での自己負担(69歳以下の場合は2万1千円以上であることが必要です。)を合算することができます。この合算額が上限額を超えれば、高額療養費の支給対象となります。
※70歳以上の場合についてはコチラをご参照ください。
※詳しくはコチラをご参照ください。
2.介護費の負担を抑える方法
一方、介護費については医療費と少し仕組みが異なります。40歳になると公的介護保険の被保険者となって介護保険料を納めることになりますが、特定の疾病が原因の場合を除いて、介護サービスを公的介護保険から受けられるのは65歳以上の方が対象です。
公的介護保険で受けられるサービスは、介護が必要な程度(要支援・要介護度)によって上限額が決められており、費用はサービスを受ける人の収入によって1割~3割を自己負担します。要支援・要介護度によって決められた限度額を超えサービスを受けた場合は、超えた費用の分全額を自己負担することになります。
介護サービス費の9割分(一定以上所得者は8割又は7割)は保険給付され、要介護者は原則として残りの費用の1割分(一定以上所得者は2割又は3割)のほか、施設サービスを利用した場合の食費及び居住費を負担することになります。
(※1)在宅サービスについては、要介護度に応じた支給限度基準額(保険対象費用の上限)が設定されています。
(※2)居宅介護支援は全額が保険給付されます。
   「合計所得金額160万円」以上、かつ、
   「年金収入+その他合計所得金額280万円以上(単身世帯の場合。夫婦世帯の場合346万円以上)」の場合は、2割負担となります。
   「合計所得金額220万円以上」かつ「年金収入+その他合計所得金額340万円以上(単身世帯の場合。夫婦世帯の場合463万円以上)」
   の場合は、3割負担となります。
(※3)日常生活費とは、サービスの一環で提供される日常生活上の便宜のうち、日常生活で通常必要となる費用のことです。
   (例:理美容代、教養娯楽費用、預かり金の管理費用など)
介護サービスには、家に居ながらサービスを受けられる「通所サービス」と、施設に入居する「施設サービス」があります。
通所にせよ施設にせよ、介護と医療の両方を合わせた費用が一定額を超えた場合についても「高額医療・高額介護合算療養費制度」によって払い戻しを受けられます。
年額56万円(老人医療と介護保険の自己負担を合算した額の分布状況を踏まえて設定)を基本として、医療保険各制度や所得・年齢区分ごとの自己負担限度額を踏まえた、きめ細かい設定がされています。
(※1・2)対象となる世帯に、70歳未満の者と70歳~74歳の者とが混在する場合には、①まずは70歳~74歳の者に係る自己負担の合算額に、(※2)の区分の自己限度額が適用された後、②なお残る負担額と、70歳未満の者に係る自己負担の合算額とを合算した後に、(※1)の区分の自己負担限度額が適用されます。
一般的に、子どもの成長と異なり、介護はいつ終わるかがわかりません。公益財団法人生命保険文化センターの調査では平均4年7か月に及ぶとのデータがあります。図にあるとおり、見方によっては全体の半分以上が4年未満と言える一方で、4年~10年かかる方の割合が最も多いとも言えます。つまり、介護の程度や症状によっても介護者の負担は大きく異なるということです。
一般的に、子どもの成長と異なり、介護はいつ終わるかがわかりません。公益財団法人生命保険文化センターの調査では平均4年7か月に及ぶとのデータがあります。
図にあるとおり、見方によっては全体の半分以上が4年未満と言える一方で、4年~10年かかる方の割合が最も多いとも言えます。つまり、介護の程度や症状によっても介護者の負担は大きく異なるということです。
介護に関しては、お金で解決しにくい事がたくさんあります。介護度は低くても認知症により徘徊が多く介護者が疲弊するなど、場合によっては介護度が高く寝たきりの方の介護より心身の負担が大きくなることも多いのが実情です。

お金の問題もとても大切ですが、できるだけ介護サービスの上限内で収まるように、どういったサービスがご本人と介護者にとって必要か、専門家と何度も相談することが大切です。
3.人工透析の負担を抑える方法
ご相談者様のお父様が人工透析を受けることになりそうとのこと。治療内容や程度によっても異なりますが、1か月の医療費は概ね30万円~50万円かかります。お住まいの地域によっては通院交通費がかかることもあるでしょう。人工透析は一般的に継続して受ける必要があるため、治療費についてもご心配なのは当然です。
現在、人工透析を受ける場合の助成制度は主に4つあります。
①特定疾病療養制度
高額療養費のような制度です。収入によって自己負担月額1万円または2万円で透析治療を受け続けることができます。国民健康保険の窓口で必要書類等を確認してください。
②自立支援医療
身体障害者手帳の交付を受け、自立支援医療の指定病院で治療を受ける場合には、収入にもよりますが、自己負担1割以下で治療を受けられる制度です。こちらも窓口は国民健康保険です。
③重度心身障害者医療費助成制度
自己負担額をさらに抑えられるよう、お住まいの自治体が独自に設けている助成制度です。 自治体によっては名称が異なっていたり、実施をしていないこともあるので、助成額とともに、自治体の窓口で確認してみてください。窓口がわからなければ、まずは国民健康保険の窓口で聞いてみるとよいでしょう。
④障害年金
人工透析を受ける前の腎疾患について最初に病院で受診した日(初診日)に国民年金など公的年金の被保険者として保険料を納付しているなど条件がありますが、認定されれば年間約78万円を受け取れます。なお65歳以上の方についてはさらに条件がいろいろありますので、地域の年金事務所でご確認ください。
以上を組み合わせることで、お住まいの自治体によっては自己負担ナシで継続治療を受けられるケースもあります。制度がいろいろあって、書類の書き方や申請時期がわからないという場合は、病院によっては常駐しているMSD(医療ソーシャルワーカー)さんや行政の窓口(国民健康保険、高齢者、障害者、といった名称がある窓口)で聞いてみられることをおすすめします。
4.さいごに
ご両親の面倒を1人で引き受け、しかもご両親の年金には手をつけずに経済的にも支えておられるご相談者さん、頭が下がります。現在は独身ですが、今後はご結婚されるなどライフプランも変化することでしょう。専門家や制度のサポートを受けながら、無理しすぎずに頑張っていただきたいと陰ながら応援しております。
読者のみなさま、特に兄弟姉妹の少ない独身の方には、親御様のことがご自身のライフプランに影響することがある、だからこそ、ご自身のライフプランを立てることが大切だという点をご理解いただけたら幸いです。
<後日談>
相談前に、こんなことを相談できますと言うのを自分なりに探してみましたがいまいちピンと来ていませんでした。でも今回相談して納得しました。お金にまつわる疑問はなんでも聞いていいんだと。そしていただいた回答は、自分がまだまだ見落としていた制度のことなど、想像していた以上にたくさんの選択肢を提供してくださいました。
特に人工透析に関してはまさに直近の課題であり、自分の中には情報が乏しかったので今後向き合っていく上で非常に有益な情報になりました。
 
また、さらに頑張って生活基盤をもっと盤石なものにしないといけないなと改めて考えることにも繋がりました。
一番の節約は皆それぞれが健康で笑顔でいる事なのかもしれません。今回の相談は自分の今おかれている状態と向き合うための非常に良い機会となりました。この場を借りて、感謝を申し上げます。
次回相談する時は、人生の伴侶を見つけ共に歩みだす時、何か思ってもみなかった大きな事があった時などそれぞれの節目かと思います。その時はまた相談させてください。ありがとうございました。
【図表 引用元】
①~③:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
④:厚生労働省「公的介護保険制度の現状と今後の役割」
⑤:厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度について」
⑥:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査/平成30年度」より作表
PE共済会では、本コラムを担当されている「暮らしのお金の保健室 古川みほ」先生へのライフプランニングを希望される方を募集中です。
ご希望の方は具体的なご相談内容を添えて、PE共済会事務局(kyousaikai@mcea.co.jp)宛にメールタイトル「ライフプランニング希望」をつけて、ご相談内容をお送りください。
< 執筆者のご紹介 >
暮らしのお金の保健室 代表 古川みほ http://www.fpmiporin.com/
旅行会社、電話会社、保険代理店、損害保険会社、投資顧問会社、生命保険会社に勤務後、 2000年にフリーランスとして独立。生涯の生活設計・家計診断・保険の見直しを専門とし、相談、講師・講演、FP養成講座テキストなどの執筆および監修を行う。
特定の企業に所属せず代理店契約も一切しない数少ないファイナンシャル・プランナーである。
帝京大学非常勤講師、NPO法人FPネットワーク神奈川理事長として学生、社会人、失業者に向き合う一方、生活支援相談相談員、生活困窮者自立支援法に基づく家計支援相談員の指導員として、生活困窮者や精神障害を持つ方への相談や支援も精力的に行っている。
【もくじへ戻る】
PE劇場
「Go!? Go!! アタリくん」
漫画<百万 友輝>
ケガや病気で入院をした場合、かかる費用は治療費だけではありません。入院時に買い揃える身の回りの日用品や、医療費控除の対象とならない差額ベット代など。仕事ができない上に思った以上の出費があるものです。PE共済会の「入院日額手当て 」は、日額タイプの制度。長期の休業には、「所得補償手当て 」の備えもあります。
【もくじへ戻る】
仕事の合間にリフレッシュ!
ひらめき!脳トレクイズ
前回の答え合わせ
前回の問題はコチラから→
ご当選者の方には、配信日より3営業日以内にPE共済会事務局よりメールにてご連絡いたします。
万が一、メールが届かない場合は、お手数ではございますが、登録いただいた連絡メールアドレスよりご連絡ください。
今月のクイズ
正解者の中から抽選で「Amazonギフト券 1,000円分」をプレゼント!!
ご家族の方からのご応募もお待ちしております。
【締め切り】12月8日(日)

※クイズに応募いただける方は、メルマガ本文の応募者用リンクよりご応募ください。
【もくじへ戻る】
☆☆ 配信案内
【 編集・発行 】PE共済会 事務局
〒108-0074 東京都港区高輪2-15-8 グレイスビル泉岳寺前
フリーダイヤル:0120-994-824 / 一般回線:03-6386-3531
E-mail:kyousaikai@mcea.co.jp
URL :https://pe-kyousai.jp/
*ご意見・お問い合わせはこちらまでお願いいたします。
お知らせ一覧に戻る