メルマガ2018.8.31
■PE共済会 メールマガジン【 第31号 】
こんにちは。ファイナンシャルプランナーの古川みほです。
早速ですが、みなさんはどんなところで景気の良し悪しを実感されますか?私はスペースが空きがちだった電車広告が、旅行やリゾート、不動産関連のカラフルで写真いっぱいの広告にあふれているとき「景気が良くなってきているのかな」と感じます。
さて、お給料やテンションの他に、景気が良くなると上がるものがあります。それは物価です。物価が上がるということは、もし収入が変わらなければ買える物が少なくなるということです。同様に、預金利息よりも物価の上昇率が高くなれば、預けたお金をおろして買える物も少なくなります。これを「預金の目減り」といいます。
一方、株式投資(信託)の場合、投資先が儲かると配当金や売却益を受け取ることができます。物価が上がることをインフレ(―ション)と言いますが、不動産関連などインフレになると儲かる会社に投資することで、お金が目減りするどころか、むしろ増やすことも可能になります。預金だけではインフレに対応できないので、資産運用しなさいといわれる理由がここにあります。
とはいえ、資産運用と言われても何から始めたらよいかわからないのが普通です。詳しい人の話は難しいし、業者のおすすめはマユツバだし。
そこで今回は、仕組みがわかりやすいインデックスファンドに絞り、難しい話は抜きにメリットや注意点を説明いたします。家計を預かる配偶者やパートナーがいらっしゃる方は、是非一緒にご覧ください。
インデックスファンドの「インデックス」は指標という意味です。よくニュースで「今日の日経平均の終値(おわりね)は~」とか「TOPIXは~」とか聞いたことがあるかと思いますが、まさにそれです。日経平均とは、東京証券取引所というところで売買される株式のうち、日本経済新聞社が選んだ225社の株式の平均値を若干調整した金額をいいます。日経225とも言います。TOPIXは東京証券取引所第1部で売買される株式を金額ではなくポイント表示したものです。これらの指標の上下を見ればおおまかな景気の良し悪しがわかりますね。このような指数そのものに投資ができるしくみが整えられた投資信託をインデックスファンドと言います。イメージとしては、日経225であれば、225社の株式を1株ずつ全部買ってあるようなものです。
日経225やTOPIXは国内の株式に関する指標ですが、他には、金利の上下に大きく影響する国内の債券という金融商品の指標である「NOMURA―BPI総合」、先進国の債券の「FTSE世界国債」、先進国株式の「MSCIコクサイ」、新興国株式の「MSCIエマージング」、国内の不動産の賃料などに投資をする投資信託であるREIT(リート)は「東証REIT指数」などがあります。新興国の景気が良くなると思えばMSCIエマージングを指標とするインデックスファンドに多めに投資、ということができるわけです。
まとまったお金を一時にボンと投資することが悪いわけではありませんが、投資信託は預貯金と異なり、値動きがあります。安いときに買って高いときに売却できればよいのですが、なかなかそうもいきません。そこで、定期的に同じ金額を購入(ドル・コスト平均法といいます)することで、時期の分散投資が可能になります。
時期の分散についてシュミレーションしてみました。
1. 過去20年間、毎年末に12万円を日経225に投資した場合
2. 過去20年間、毎月末に1万円づつ年間12回を日経225に投資した場合
日経225が1万円の時は「1単位」、2万円の時は「0.5単位」のように、それぞれ1万円を投資した時に買える単位の推移をグラフにすると次のような結果になりました。
20年間の合計:187.5単位 20年間の合計:189.4単位
10年間の合計: 94.5単位 10年間の合計: 97.1単位
この結果、どちらも毎月末に投資した方がより良い成績となったことがわかりました。
明らかに「〇〇に投資した方がよい」という時期でない限り、積み立て投資は特に初心者にとって便利な投資方法と言ってよいでしょう。
投資信託は文字通り、プロを「信」じてお金を「託」す「投資」方法です。たくさんの人からお金を集めてまとまったお金にして、プロが運用します。その際に運用のプロが株式などのいろんな金融商品を買ったり売ったり指示を出します。こういうタイプの投資信託を「アクティブ型」とよんでいます。
一方、インデックスファンドはメリット1のとおり機械的に運用しています。プロに支払う手数料があまりかからないため、購入時(無料の場合もあります)に払う手数料のみで積み立てることができます。
積み立て投資は証券会社や銀行で申し込むことができるほか、NISAやiDeCoの運用先として利用することもできます。
フリーランスの多くは、65歳から国民年金(老齢基礎年金)と少しの老齢厚生年金が上乗せされる程度です。
「これから景気が良くなりそうだな」「今はほとんど預貯金など値動きが無いものばかりに預けているな」という方は、オンライン証券会社など金融機関により、毎月1,000円から始められるところもありますので、小規模企業共済や国民年金基金に加えて、インフレに対応するためにインデックスファンド積み立て投資をこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
1. 投資信託については、2016年11月配信のメルマガ【第14号】はじめての金融資産運用 応用編 「投資信託デビューへの5つのポイント」をご参考になさってください。
2.投資信託は「長期運用が原則」といわれます。長期間運用していれば必ず儲かるという意味ではありません。運用期間中は増える時もあれば元本割れすることもあるので、長期運用であれば増えた時に売却して利益を確定させることができます。どのタイミングで売却した方がよいかの判断ができるように早めに少しずつ運用を始め、経済の動きに関心を持っておきましょう。
それでも売却すべきか悩むときは、金融資産運用に詳しく金融事業者でないファイナンシャルプランナーや、金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録をしている専門家に相談してもよいでしょう。ただしあくまで参考程度に。自分で判断するのが資産運用の原則でもあり醍醐味です。
PE共済会では、本コラムを担当されている「暮らしのお金の保健室 古川みほ」先生へのライフプランニングを希望される方を募集中です。
ご希望の方は具体的なご相談内容を添えて、PE共済会事務局(kyousaikai@mcea.co.jp)宛にメールタイトル「ライフプランニング希望」をつけて、ご相談内容をお送りください。
暮らしのお金の保健室 古川みほ
暮らしのお金の保健室 代表 http://www.fpmiporin.com/
旅行会社、電話会社、保険代理店、損害保険会社、投資顧問会社、生命保険会社に勤務後、 2000年にフリーランスとして独立。生涯の生活設計・家計診断・保険の見直しを専門とし、相談、講師・講演、FP養成講座テキストなどの執筆および監修を行う。
特定の企業に所属せず代理店契約も一切しない数少ないファイナンシャル・プランナーである。
帝京大学非常勤講師、NPO法人FPネットワーク神奈川理事長として学生、社会人、失業者に向き合う一方、生活支援相談相談員、生活困窮者自立支援法に基づく家計支援相談員として、生活困窮者や精神障害を持つ方への相談や支援も精力的に行っている。
「Go!Go! モヨ太くん」シーズン1は、今月をもって終了になります。
永らくご愛読いただき誠にありがとうございました。
9月からは、さらにパワーアップした楽しい共済まんがをお届けいたします。お楽しみに!!
PE共済会 事務局藤原です。
明日、9月1日は「防災の日」です。いつどんなことが起こるか分からない災害については、だれもが漠然とした不安を持っていると思います。特にフリーランスとして様々な現場でのお仕事があるプロエンジニアのみなさんにとっては、比較的身近な話なのかも知れません。そこで今回、防災について少し考えていきたいと思います。
防災について知るため、東京都内の防災体験ができる施設に行ってきました。うかがった場所は、東京有明にある「そなエリア東京」。こちらは、国の災害応急対策の拠点として作られた東京臨海広域防災公園の中にあります。なんと隣にはBBQガーデンがあったり、ヘリポートがあったりと、かなりユニークな場所です。うかがった日も子供連れの家族で賑わっていました。
施設自体は、1階が「体験ゾーン」2階が「学習ゾーン」に分かれており、入り口では、親子向けの自由研究イベントも開催しています。
まずは体験ゾーンから。「東京直下72hツアー」と題した体験ツアーに参加します。ガイドスタッフに先導され、各自配布されたタブレット端末片手にゾーンに突入です。エレベーターに乗込んだ途端、直下型の大地震により被災するという設定で、エレベーターを降り暗闇の中で避難経路を示す案内板に沿って地上へ出ると、そこは映画のセット顔負けの災害現場が広がっており、結構リアルです。火の手があがっていたり、ビルが倒壊している中を進みながら指定されたチェックポイント前でタブレットをかざし、シチュエーションに合わせてどのような行動すれば良いのかをクイズ形式で学習していきます。
大災害の場合、72時間を経過すると生存率が著しく低下することと、政府の支援の体制が整うのに概ね同様の時間を必要とすることから、「72時間の壁」といわれるこの時間帯が非常に重要なんだそうです。大人でも迷ってしまうような質問もあり、まさに体験しながら覚えていく良いアトラクションでした。その他、実際に避難所の様子を再現したスペース、過去の大地震を乗り物に乗って体験するコーナーなどもありました。
続いて2階へ上がり、学習ゾーンものぞいてみます。こちらでは、いつ来てもおかしくないといわれている首都圏直下型地震をシミュレーションしたプロジェクションマッピングやパネル展示がされています。どこが震源地かによってさまざまなパターンで表示されていて、被害の範囲も含め、かなり深刻な状況になることが一目で分かります。また、事前にくらしの中でそなえられる具体的な知恵が分かりやすく解説されていたり、見たことがないたくさんの防災グッズの展示、自作防災グッズを作ってみたりと、盛りだくさんの内容でした。
おまけに「シン・ゴジラ」ロケ地としても使われた緊急災害現地対策本部オペレーションルームの見学も出来ます。駆け足で見ても1・2時間、ゆっくり見れば1日過ごせるアトラクションはすべて無料で見学・体験ができます。
私自身、少しは知っているつもりでしたが、いざ行ってみると初めて目にするものも多くありました。大人でも十分学ぶところの多い、おススメのスポットです。
□「そなエリア東京」 https://www.tokyorinkai-koen.jp/sonaarea/
正解者の中から抽選で「Amazonギフト券 1,000円分」をプレゼント!!
ご家族の方からのご応募もお待ちしております。
【締め切り】9月18日(月)
※クイズの回答はメルマガ本文にございますリンクからのみ受け付けております。
株式会社PE-BANKとはじめとするMCEAグループでは「防災への取組み」として、年4回の安否確認を行っています。先日の5月の大型台風の際にも一斉メール配信がなされ、全社員の確認が行われました。
また、毎回見直しがなされる防災セットの配布やPE-BANK東京本社3階フロアに設置されている自動販売機を災害対策用に変更するなどさまざまな取組を行っています。
今後も新たな取組みへの挑戦を続けていく予定です。
〒108-0074 東京都港区高輪2-15-8 グレイスビル泉岳寺前
フリーダイヤル:0120-994-824 / 一般回線:03-6386-3531
E-mail:kyousaikai@mcea.co.jp
URL :https://pe-kyousai.jp/
*ご意見・お問い合わせはこちらまでお願いいたします。
こんにちは。PE共済会藤原です。楽しかった夏休みも終わり、いよいよ明日から9月です。PE共済会も新たな年度がスタートします。これからも楽しいメルマガをお届けできるよう頑張っていきますので、ひきつづきご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
さて、今月の特集記事は「投資」がテーマです。
先日、若手フリーランスを対象としたアンケート調査を見る機会がありました。その中の質問に「最近いちばん興味があるジャンルは?」というものがあり、1位は「マンガ・アニメ」、そして2位には「投資」という結果が出ていました。そこで、投資についてあまり知らない、初めてという方にも挑戦しやすいおススメの方法について教えていただきます。