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メルマガ2020.01.24

■PE共済会 メールマガジン【 第48号 】

<確定申告特集>
所得税計算の基本と
2020年度分確定申告の改正点
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<確定申告特集>
所得税計算の基本と
2020年度分確定申告の改正点
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PE劇場「Go!? Go!! アタリくん」
新年早々、仕事に張り切っている様子のアタリ。お正月中に確定申告の準備も済ませたと同僚に自慢するアタリだが。。(まんが 百万 友輝)
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1月特別企画! 新春お年玉クイズ
2020年初回号の企画としてお年玉クイズを出題しています。抽選で20名様にAmazonギフト券をプレゼント!
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いよいよ2020年がスタートしました。毎号メルマガへ寄せていただくコメントで、今年の抱負についてお伺いしたところ、お仕事に関することを含めた新たなライフスタイルへの挑戦を上げられた方が比較的多くいらっしゃいました。
価値観が変化していく中でも、プロエンジニアのみなさまの伴走者となれるよう、頑張っていきたいと思っています。どうか本年もよろしくお願いいたします。
さて、今月のコラムはまもなく始まる確定申告についてです。今年度からの改正点の解説もありますので、ぜひ最後までご覧ください。
PE共済会 事務局 藤原
【確定申告特集】
所得税計算の基本と2020年度分確定申告の改正点
税理士法人Suinas
プロエンジニアの皆さん
新年あけましておめでとうございます。
平成が終わって令和も2年目が始まり、皆さんはどのような新年を迎えられましたでしょうか。
年が明け、プロエンジニアである皆さんにとっては大変重要な確定申告の時期が近付いてきました。なぜなら確定申告は、フリーランスにとっての決算にあたるものだからです。
そこで、今回は確定申告の基礎部分となる所得税の計算のしかたと、2020年度の改正点についてお話させていただきます。
皆さんがサラリーマンであった時には、会社が所得税額を計算して月々のお給料から所得税を徴収、会社が代わって納税してくれていました。
一方でフリーランスになると、ご自身で所得税を計算し、ご自身で納税する必要が出てきます。
今年が初めてという方、毎年されている方もいらっしゃると思いますが、年1回のことですから、あらためて基本をおさえていてだけたらと思います。
1.所得税の計算のしかた
<所得税計算の全体像>
そもそも所得税とはどのような税金で、どう計算されるのでしょうか。
所得税は、個人の所得に対してかかる税金です。1年間のすべての所得から所得控除を差し引いて、残った課税所得に税率を適用して所得税を計算します。
所得とは、収入から経費を差し引いた儲けのイメージです。経費とした支出以外にも、保険料など税法で定められた一定の支出を所得控除として差し引くことができるのです。
実際に3月に納税する所得税は、さらに住宅ローン控除などの税額控除や源泉所得税、予定納税を差し引いた額となります。
1年間に納めるべき所得税=課税所得(*1)×所得税率(*2)
3月に納付する所得税=1年間に納めるべき所得税-
税額控除(配当控除、住宅ローン控除)-源泉徴収税額-予定納税額
次に(*1)課税所得と(*2)所得税率についてお話します。
課税所得とは税金を計算するうえで、税率をかける基礎となる金額です。
所得金額の合計額から所得控除額の合計額を差し引いた額になります。
課税所得=所得金額合計-所得控除額合計
さらに、所得税の大きな特徴はその摘要される税率にあります。
所得税の税率には、大きく分けて総合課税と分離課税の2種類があり、分離課税は土地建物の売却や株式の売却の場合に適用されます。
皆さんに共通して関係する事業所得などは総合課税になります。
総合課税の税率は課税所得金額の大きさによって、下記のように5%から45%の7段階に区分されています。
所得税は、課税所得金額が大きければ大きいほど、税率も大きくなるという性格を持っています。
図1)所得税率表
例えば、1年間の売上高が720万円で、経費が300万円、所得控除が100万円の場合、課税所得金額は720万円-300万円-100万円で320万円となるので、所得税は320万円×10%-97,500=222,500円といった計算になります。
※ 2013年度分から、東日本大震災復興財源確保のための特別措置である「復興特別所得税」が創設され、所得税とは別に算出後の所得税額に対して2.1%の復興税を納める必要があります。
<所得の種類と金額について>
では、所得金額について、お話していきましょう。
所得金額は各種所得の金額の合計額になります。
所得の種類は10種類(利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得・雑所得)もあります。
フリーランスとして事業をされている皆さんに共通するのは事業所得ですが、年の途中までサラリーマンだった方には給与所得がありますし、仮想通貨を売買している方などは雑所得が適用されます。
総合課税の場合、先ほどお話したように事業所得・給与所得など対象となる所得を合算して所得金額としますが、ここでは分かりやすく事業所得のみに要約します。
事業所得=売上高-経費合計-青色申告特別控除(※3)
事業所得は売上高から経費と(*3)青色申告特別控除を差し引いて計算します。
つまり、売上高から差し引く経費合計が大きくなると事業所得の金額、ひいては所得金額の合計、課税所得金額が少なくなるわけです。
2.2020年度の改正点
<青色申告特別控除の改正について>
ここでは、前章にも出てきた青色申告特別控除について、2020年分の確定申告から適用される改正点について少しお話します。
もともと青色申告特別控除には、65万円の控除と10万円の控除の2種類があります。ほとんどの方は、控除額の大きな65万円を適用しているのではないでしょうか。
2020年分の確定申告からは、55万円の控除を合わせた3種類になります。
10万円の控除の場合は変わりありませんが、これまで65万円の控除を適用してきた皆さんの場合、改正後からは一定の条件を満たさなければ55万円の控除になってしまいますので注意が必要です。
その「一定の条件」とは、次のいずれかの要件を満たした場合をいいます。
(1)e-Taxにより電子申告をしている場合
  確定申告書と青色申告決算書の提出を提出期限までに、電子情報処理組織(e-Tax)によって行うこと。

(2)電磁的記録の備付けおよび保存をしている場合
  その年分の事業にかかる仕訳帳および総勘定元帳について、電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律に定めるところにより、電磁的記録の備付けおよび保存を行っていること。

 注)電磁的記録については、あらかじめ税務署長等の承認を受けて、一定の要件に従った形で帳簿を電磁保存する必要があります。
<所得控除額の改正について>
次は所得控除額のお話です。
所得控除額は、なんと14種類もあります!
所得と合わせたら24種類にもなりややこしいですが、皆さんに関係するものはほんの一部ですのでご安心ください。
所得控除の種類:
雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄付金控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除、勤労学生控除、扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除、基礎控除
多くの方が関係するのは、社会保険料控除、生命保険料控除、基礎控除あたりでしょうか。
一部医療費控除があったり、小規模企業共済等掛金控除や寄付金控除、扶養控除や配偶者控除などが適用される方もいらっしゃるかもしれません。
その中から、今回は基礎控除について触れておきましょう。
基礎控除とは、確定申告する方一律に38万円の控除が認められているものです。これについても2020年分以降から下記のような変更があります。
図2)2020年以降の基礎控除額
上記のように合計所得金額が2,400万円以下であれば、これまで38万円であった基礎控除が2020年分からは48万円と、10万円増えることになります!
基礎控除が増えることで先ほどお話した青色申告特別控除が55万円になったとしても、結果はこれまで通りですし、電子申告や電磁保存により65万円の青色申告が受けられれば、これまでよりも控除が10万円増えるわけです。
この基礎控除を含めたご自身の該当する所得控除を所得金額の合計額から差し引くことで、税率をかける基礎となる課税所得金額が計算されます。
繰返しになりますが、経費や所得控除が大きくなればなるほど税率も低くなり、納める所得税が少なくて済むということになるのです。
皆さんに特に関係のある所得控除の詳細については、以前のメルマガで取上げています。小規模企業共済など、節税に有益な情報もありますので、今後の確定申告のためにもぜひ参考にしてみてください。
最後にプロエンジニアの方なら皆さんご存知と思いますが、PE-BANKではプロエンジニアの皆さんの確定申告をサポートしています。複雑な複式簿記も記帳相談から行っていますので、ご希望の方はぜひコチラからご相談ください。
今年の確定申告シーズンはまもなくやってきます。まだ手を付けられていないという方は、そろそろ昨年分の売上や経費、通帳の情報や固定資産などの帳簿をまとめ始めましょう!
まだまだ寒い日が続きます。体調管理には気を付けて、フリーランスの一番ややこしいところでもある確定申告を乗り切りましょう!
< 執筆者のご紹介 >
税理士法人Suinas(https://www.suinas.com/) Suinas Professional Groupは、公認会計士、税理士、司法書士、社会保険労務士で構成される専門家集団。個人・法人にかかわらず、会計・税務・法務・労務の幅広くサポートしています。
PE-BANKでは確定申告サポートおよび起業サポート等に携わっています。
<確定申告関連 バックナンバーのご紹介>
2019.04.26【第39号】iDeCo(イデコ)で10万円を節税しよう!
2018.12.21【第35号】プロエンジニア向け確定申告のポイント
2018.01.31【第24号】セルフメディケーション税制の実務
2017.01.31【第16号】小規模企業共済を有効に活用するには!?
2016.01.29【第4号】確定申告における保険料の取扱いについて
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PE劇場
「Go!? Go!! アタリくん」
※確定申告のサポートはPE-BNAK委託税理士が行っています。
漫画<百万 友輝>
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